「グレージュ」とは、グレー（灰色）とベージュ（薄茶色）をミックスした色です。黒と白を混ぜた灰色は暗すぎない落ち着いた色、やや黄色が強めのベージュは肌色に近いナチュラルさが魅力。

この2つを掛け合わせた色味がグレージュで、単色では出せない美しさを引き出す人気カラーとなっています。グレーとベージュのそれぞれのメリットを取り入れた、おしゃれで美しい髪色にしたい方におすすめの色味です。

グレージュに含まれるグレーとベージュのくすみは、落ち着いた色味のなかにも絶妙な透明感を生み出します。黒に近い色味なのに重くなりすぎず、ツヤッとした美しさが印象的な髪色に。

また、屋外では太陽光でさらに透明感を実感しやすくなり、室内とは違ったおしゃれな印象を楽しめます。明るさによって透明度が変わるため、このあとに紹介するトーン別スタイルも参考にしてくださいね。

ブリーチなしで色味を引き出せるのは、グレージュが選ばれている大きな理由の1つです。

くすみカラーで綺麗な透明感を出すには土台の明るさが必要で、ブリーチしないと出せない色もあります。もともとスモーキーさが強いグレージュなら、ブリーチなしの単色染めでも綺麗な髪色に。髪の毛へのダメージを防ぐ点からも、グレージュがおすすめされていますよ。

なお、ブリーチなしでできる明るさの限界は10トーンくらいが目安です。ライトナーとのダブルカラーで調整できるケースがあるので、オーダー時に相談してみましょう。

「グレージュ」の中でも細かく色味が分かれ、豊富なカラーバリエーションから自分にぴったりの色を選べるのもメリットです。暖色系のグレージュはかわいくやさしい印象に、寒色系のグレージュならクールで大人っぽい印象にできるなど、「なりたい自分」にぐっと近付けます。

今回はシンプルなグレージュから旬の人気色まで、おすすめのカラーをピックアップしました！さらに旬のカラーを後述で15パターン紹介しているので、あわせてご覧ください。

グレージュはブリーチなしで透明感がある色味になり、どんな髪型でも似合うといった魅力が詰まった愛されカラーです。落ち着いた色味ながら、透き通った美しさを演出できる髪色が大人女性にぴったり。

グレージュのなかでもさらに暖色系・寒色系とバリエーションが豊富で、自分だけのグレージュを見つけられます。

ブリーチなしグレージュは髪型を問わず、どんな長さでも透明感が映える美しい印象をキープできます。髪の毛が伸びてきても根元の境目が目立たず、メンテナンスが簡単なところもポイントです。

今回はブリーチなしで、どの髪型にも似合うおしゃれなグレージュを集めました。ボブ・ミディアム・ロングなど、自分の髪型や希望スタイルに当てはめて、髪色を参考にしてくださいね。

「ダークグレージュ」は、深みのある暗さが美しいカラーです。グレージュの特徴であるくすみがしっかりと活きて、黒髪に近い色味なのに透き通るような髪色に。6トーンで染めると地毛に近い、または地毛よりも少し暗めなダークカラーになり、知的で洗練された印象になります。

髪型は顔まわりに動きをもたせたくびれがかわいい韓国ボブスタイルで、ダークグレージュとの組み合わせでWトレンドヘアが完成。黒髪に近いグレージュにしたい方や、次回も続けて落ち着いた色味にしたい方は、6トーンレベルのグレージュがおすすめです。

6トーンレベルのラベンダーグレージュと、人気の小顔カットを組み合わせた大人女性におすすめの髪型です。グレージュの透明感にプラスして、細やかなレイヤーで透き通るようなシルエットになります。ラベンダーカラーは気品あるエレガントな色味が特徴で、グレージュに限らず人気の色。

黒髪に近い暗めのトーンで染めているのに、ふわっとパープルが見え隠れするおしゃれな髪色になります。紫のカラーは髪をツヤッと見せる効果も期待できるため、隠し味のように黒髪のグレージュに少しだけ混ぜるのがポイントです。

スタンダードなグレージュと、トレンドの前髪2WAYカットがかわいいロングスタイルです。室内でもグレージュの透明感が出ていて、黒髪に近い暗めの色味のなかにもツヤのある美しい印象に。とくに初めてグレージュに染める方は、スタンダードなグレージュから挑戦してみるのもよいですね。

前髪2WAYカットは、名前の通り前髪あり・なしの2パターンのおしゃれなフロントスタイルが楽しめます。気分に合わせて変えられるのが魅力のカットは、大人女性も取り入れやすい人気の髪型です。

7トーンのオリーブグレージュで染めた、ナチュラルなおしゃれロングヘアです。「オリーブ」は少し灰色が入ったグリーンで、グレージュとのミックスでよりくすみが強調された寒色寄りの色味になります。7トーンも比較的暗めの印象になりますが、6トーンに比べるとほんのりとグレージュのくすみが見えやすいのが特徴です。

黒髪に近い暗めな色味+個性的なグレージュにしたい方は、オリーブグレージュをチェックしておきましょう。オリーブの色味をさらに引き出すなら、明るめのトーンに挑戦するのもおすすめですよ。

7トーンのスタンダードなアッシュグレージュで染め、センターパートで分けた無造作ヘアです。トーンが上がるとグレージュの色味がわかりやすくなり、一見黒髪に見えるのに染めた感があるおしゃれな髪色になります。

室内では黒髪っぽさを残しつつ、角度によってはグレージュが見え隠れしておしゃれ度がアップ。太陽光が当たるとグレージュの透明感が引き立ち、洗練された大人なイメージになります。暗めの色はツヤっぽさも残しつつ褪色が目立たないため、比較的長い期間美しいグレージュを楽しめますよ。

グレージュのくすみ感をアップさせたのが「スモークグレージュ」です。グレージュはブリーチなしでもグレーのくすみを出せるのが魅力の1つですが、スモークを強めるとより透明感がわかりやすくなります。7トーンはやや暗めのレベルにもかかわらず、室内でも透き通るような美しい髪色が印象的です。

毛先を巻いたフェミニンな髪型との組み合わせで、魅力的な大人のおしゃれスタイルになります。ボブ・ミディアムでもかわいい色なので、チェックしておきましょう。

「トープ」とはフランス語でモグラという意味があります。「トープグレージュ」は、グレージュにくすんだブラウンをミックスした、モグラのような色です。グレージュの色味をしっかりと引き出しつつ、トープのブラウンも映える暗めの大人っぽい髪色に。

7トーンで染めると黒髪に近い自然な仕上がりになり、ブラウンの効果でほどよく明るめでおしゃれな印象も与えます。こちらの写真はミディアムスタイルですが、ボブやロングでも似合う髪色なので試してみてくださいね。

シアーには、「透明感」や「透ける」といった意味があります。グレージュはもともとくすみ効果による透明感がありますが、さらにグレーの配合を強めて透き通るような印象を強めたのが「シアーグレージュ」です。8トーンはほどよく明るめで、シアーグレージュの透明感が活きる髪色になります。

落ち着いたトーンで黒髪に近い印象を保ちつつ、透明感重視のグレージュにしたい方に人気の色です。髪型は全体をゆるっと巻き、仕上げに毛先を中心にオイルをつけるとツヤっぽい大人ヘアが完成します。

「オレンジグレージュ」は、文字通りオレンジの色味を強めたグレージュです。グレージュに含まれるグレーとオレンジが混ざり、ブラウンに近い大人っぽい色味に。8トーン+暖色の効果で、ブリーチなしでもほどよく明るめで発色のいいカラーになります。

日本人の髪色は赤みが強い傾向にあるため、暖色系と相性がよい点もおすすめポイントです。地毛の色と反発しない、美しいグレージュを保ちやすい、ツヤ感も出せるなどメリットがたくさん。ボブ・ミディアムなどでも挑戦しやすい色味で、ポップな印象のグレージュにしたい方におすすめです。

「ココアグレージュ」は、グレージュにブラウンをミックスした発色のよい色です。グレージュのくすみがブラウンの赤みを抑えつつ、グレージュとブラウンのバランスが美しいおしゃれな髪色になります。色落ちすると少しずつブラウンになっていき、褐色しても綺麗な髪色を保ちやすい点もメリットといえるでしょう。

同じような色味にブラウンの赤みを強めた「マロングレージュ」があり、どちらも大人女性におすすめのカラーです。配合率で色味を調整できるので、美容院で希望する髪色の写真を直接見せるのがおすすめですよ。

ボブよりも少し長めのロブヘアを、スタンダードなグレージュで染めた大人っぽいスタイルです。9トーンレベルになると高発色になり、太陽光に当たるとハイトーンにも見えるメリットがあります。ブリーチなしグレージュの美しさを存分に楽しみたいなら、高発色トーンのグレージュに挑戦してみましょう。

9トーンのグレージュは、色落ちすると髪色がかなり明るめになります。ブリーチなしで明るめの髪色にするにはもともとの髪色の明るさも必要なので、継続して明るめのカラーにしたい方にもおすすめです。

明るめ9トーン、ブリーチなしで染めたスモークグレージュです。太陽光に当たるとかなり高発色なのがわかり、黄みのあるシルバーのような色味にも見えます。スモークの効果でスタンダードなグレージュよりもくすみを強調して、美しい透明感が印象的なスタイルに。

グレージュのベースは黒髪・寒色寄りの色味のため、明るめハイトーンでも派手になりすぎないところがメリットです。9トーンは室内でもしっかりと発色しつつ、落ち着いた大人っぽい雰囲気を演出できます。ショートやボブでも魅力的な色味なので、ぜひ挑戦してみてください。

くすみのあるグリーンの「カーキ」と、グレージュを組み合わせた明るめの色です。カーキは単色でも人気のカラーで、ほんのりと引き出されるグリーンがおしゃれな色。グレージュとのミックスで、やさしく涼し気な印象の大人っぽい色味になりますよ。

10トーンは、ブリーチなしでできるグレージュの中でもかなり高発色なレベルです。太陽光に当たるとハイトーンな色味がわかり、グレージュの透明感が際立ちます。写真のようなショートやボブだけでなく、ロングスタイルにもぴったりのおすすめカラーです。

「モカグレージュ」は、暗めブラウンのモカとグレージュをミックスしたカラーです。モカ単色では濃いブラウンの印象で、トーンを抑えるほど黒髪に近い色になります。グレージュのくすみによる透明感で重くなりすぎず、モカの効果で落ち着いた雰囲気に。

さらにハイトーンの10レベルをチョイスすると、透明感が強調された髪色が完成します。光の当たり方によって暗めにも明るめにもなるので、落ち着いた色味でハイトーンにしたい方必見です。ボブ・ミディアム・ロングなど、どの髪型とも相性がよい人気カラーといえるでしょう。

「ミルクティーグレージュ」は、ミルクティーのやさしい色味をイメージした、黄みが強いカラーです。グレージュのくすみは黄みを消す効果があり、イエローに寄りすぎないほどよい色味に。10トーンレベルで染めると、屋外でも室内でも好発色でハイトーンなグレージュになります。

さらにワンポイントプラスして、前髪付近だけ色を変えるフェイスフレーミング風カラーに。ベースのハイトーンと、フロントの黒髪のコントラストが個性的なトレンドの髪型になります。髪色でまわりに差をつけるスタイルにしたい方必見のスタイルです。

カラーシャンプーを使うと、ブリーチなしグレージュの綺麗な色味を保てます。カラーシャンプーに入っている染料が、色落ちや黄ばみ、褪色を防いでくれるのです。グレージュはおもに黄みを抑える紫色のシャンプーを使うのが一般的ですが、トーンやグレージュの種類によっても変わってくるため、美容院で相談すると確実でしょう。

ブリーチなしで染めた場合、とくに8トーン以上の明るめをチョイスした方におすすめ。週に2～3回のペースで使い、グレージュを長く楽しみましょう。

カラー剤は熱に弱く、ヘアアイロンやコテの使用は色落ちする原因となるため注意が必要です。スタイリングは140～150度の低温で行うようにすると、カラーを守りつつ髪の毛へのダメージも抑えられます。

毛先だけ巻いたり髪の毛の表面だけ整えたりと、熱ダメージを極力避けて美しいブリーチなしグレージュを長持ちさせてくださいね。

濃いめに色を入れると色落ち段階が長く続くため、ブリーチなしグレージュの色味をより長く楽しめます。染めた直後のカラー剤は髪の毛に定着しておらず、しっかりと色味が馴染むのは約1週間後です。

そのあいだも熱や刺激で色落ちしやすい状態のため、あらかじめ逆算して理想の色よりも濃いめに染めると◎。イベントなど目的がある場合は、早めに美容室に相談しておくとよいでしょう。

人気のおしゃれカラー「グレージュ」は、黒髪に近い落ち着いた印象ながら、透明感が美しいトレンドの色味。幅広い世代におすすめで、どんなスタイルにもぴったり合うなど魅力が詰まった人気色です。ブリーチなしでも、黒髪に近い暗めグレージュから明るめなグレージュまでトーンの選択肢が豊富にありますよ。

理想のグレージュカラーを見つけて、自分だけの美しいスタイルを楽しみましょう。