セラムとは美容液の一種で、乾燥や毛穴などの特定の肌悩みにアプローチする役割を持つ化粧品です。セラムという言葉には医学用語の「血清」という意味が込められていますが、化粧品の分野では化粧水や乳液などの基礎化粧品にプラスして使用する美容液として知られています。

一般的な化粧水や乳液よりも美容成分をたっぷり配合しているので、基礎化粧品だけでは肌悩み対策に物足りなさを感じている人にはおすすめ！

似たような役割を持つ化粧品でも、あるアイテムは「美容液」と呼び、一方は「セラム」と呼ぶケースがあります。選ぶ側からすると「両者の違いとは何なのか？」と疑問に思うこともあるでしょう。

実は美容液とセラムの間には、明確な意味の違いは定められていません。メーカーの判断で「美容液」や「セラム」と呼び分けているので、名称が異なっていても役割や使い方は変わらない場合があります。購入するときは名称に惑わされず、商品そのものの役割から判断しましょう。

美容液にはセラムの他にも、エッセンスやアンプルと呼ばれるアイテムがあります。いずれも基礎化粧水にプラスして使う美容液ですが、美容成分の配合量やテクスチャーに違いがあるので、選ぶときは下記の表を参考にしてください。

ただし、これらも明確に違いが定められているわけではないので、メーカーによっては意味合いが異なる場合もあります。

セラムと一括りにいっても役割や目的はさまざまなので、自分の肌悩みに合わせたアイテムを取り入れましょう。

たとえば、肌の乾燥が気になるときには、保湿に優れたセラムがぴったり。保湿タイプのセラムには、セラミドやヒアルロン酸をはじめとした保湿力の高い美容成分が配合されています。肌は年齢を重ねるごとに潤いをキープする力が衰えるので、乾燥による肌トラブルを感じる前にセラムで対策しましょう。

美白ケアに力を入れたい人には、メラニンの生成を抑えてシミやソバカスを防ぐ役割を持つセラムを選びましょう。シミは一度できてしまうとなかなか消せないので、シミができる前のタイミングでしっかりと対策を。

美白効果のあるセラムには、トラネキサム酸やビタミンC誘導体、アルブチンなどの美白有効成分が配合されています。成分の種類によって肌に働きかけるメカニズムに違いがあるので、いろいろな種類のセラムを試しながら自分にあったアイテムを探しましょう。

年齢による肌の衰えを感じたときには、エイジングケア※タイプのセラムがぴったりです。肌に必要な潤いを与えてハリツヤをアップさせることで、若々しい肌をキープ！

エイジングケア※用のセラムは、レチノールやペプチドなどのハリ不足に働きかける成分が配合されていることが特徴です。シワやたるみがくっきりできると化粧品の力だけでは対処できなくなるので、普段のスキンケアにセラムを取り入れて早めに対策しましょう。

毛穴の目立ちが気になったときには、毛穴ケア用のセラムがおすすめです。毛穴は乾燥やハリ不足が原因で目立つ場合があるので、セラムでしっかりと潤いを与えましょう。

毛穴ケア用のセラムには、肌を引き締める役割を持つビタミンC誘導体や保湿力の高いヒアルロン酸が配合されています。その他にも、毛穴汚れや古い角質を取り除く役割を持つセラムもあるので、肌状態にあったアイテムを選びましょう。

innisfreeは、韓国生まれの自然派スキンケアブランドです。ブランド内でもベストセラー商品として人気を集めているのが、洗顔後の導入美容液として使える「グリーンティーシード セラム N」。チェジュ島の自社農園で栽培された緑茶から採取したチャ葉エキス※とチャ種子油※を配合していることが特徴で、肌に必要な潤いを保ちながら乾燥に負けない肌に整えます。

動物性原料やシリコーンオイル、鉱物性油を含んでいないので低刺激なセラムを探している人におすすめ。

【innisfree（イニスフリー） グリーンティーシード セラム N】
3,190円（税込） 編集部調べ

「デザイニング リッチセラム」は、豊かな潤いを与えハリのある肌へ導く医薬部外品のセラムです。ストレッチ性の高い立体構造のポリマーを配合しており、肌に弾力とツヤを与えます。

植物由来の保湿成分※1と肌荒れを防ぐ有効成分※2を配合していることも特徴。乾燥による肌の不調を感じる人は外せないアイテムですよ。フレッシュなローズマリーにカンタロープメロンをブレンドした、爽やかな香りが魅力。

【RMK（アールエムケー） デザイニング リッチセラム】
7,700円（税込） 編集部調べ

「パーフェクショニスト プロ ブライト セラム N」は、Estee Lauder独自のブライトニング※1テクノロジーから生まれた美容液です。黄ぐすみ※2の原因となる乾燥にアプローチすることで、潤いに満ちた輝く素肌に整えます。

使い方は朝晩2回、化粧水をつけた後のタイミングで顔全体になじませてください。継続して使い続けることで、潤いに満ちた肌に整いますよ。

【ESTEE LAUDER（エスティ ローダー） パーフェクショニスト プロ ブライト セラム N】
17,050円（税込） 編集部調べ

「スポットクリアセラム WT」は、増え続けるシミに着目した薬用美白美容液です。美白有効成分のm-トラネキサム酸と4MSKがメラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぎます。また、薬用有効成分の純粋レチノールを配合していることもポイントで、ツヤ感のある健やかな肌を目指す人にぴったりなセラムですよ。

使い方は、化粧水と乳液を済ませた後にパール1個大のセラムを取り、気になるパーツになじませます。一般的なセラムとは使用する順番が異なるので、使い方にはご注意ください。

【ELIXIR（エリクシール） スポットクリアセラム WT】
4,950円（税込） 編集部調べ

「SP セラム」は、乾燥をはじめとした外的ストレスから肌を守るブースタータイプの美容液です。ホーリーバジルエキス※1、高麗人参根エキス※1、シザンドラベリーエキス※1などの植物由来の美容成分を配合していることがポイントで、弾力のあるツヤやかな肌に導きます。

使い方は、洗顔を済ませた直後に肌全体になじませてください。化粧水をつける前のタイミングで使用することで、次に使うスキンケアアイテムの浸透※2を促します。

【Kiehl’s（キールズ） SP セラム】
7,590円（税込） 編集部調べ

「エクサージュホワイト ホワイトリフレッシュ セラムミスト」は、キメの整った明るい肌に導くミストタイプの薬用美白美容液です。美白有効成分※を配合しており、メラニンの生成を抑えシミ・ソバカスを防ぎます。

ひんやりとしたミストでお手入れできるので、夏場の火照った肌にもぴったり。使い方が簡単なので、手早くスキンケアを済ませたい人はぜひチェックしましょう。

【ALBION（アルビオン） エクサージュホワイト ホワイトリフレッシュ セラムミスト】
3,300円（税込） 編集部調べ

「リペアセラム」は、年齢による肌トラブルにアプローチするパントエア菌LPS※を配合した美容液です。乾燥による小じわを目立たなくし、ハリと弾力のある潤いに満ちた肌へ導きます。

水になじむ親水性と油になじむ親油性の両方をあわせ持つ特徴があり、肌なじみがよいことも人気の秘密。乳液状のリキッドがとろけるように肌になじみ、角層まで浸透します。1つで化粧水や乳液、パック、導入液など数種類の役割を兼ねていることもポイントですよ。

【imini（イミニ） リペアセラム】
5,500円（税込） 編集部調べ

「リンクルショット メディカル セラム N」は、シワを改善する医薬部外品として認められた美容液です。シワ改善有用成分であるニールワンを配合していることが特徴。年齢による肌の衰えを感じ始めた人にも選んでほしいエイジングケア※用のセラムです。

使い方は、朝晩2回化粧水で肌を整えたタイミングで、シワが気になる場所になじませてください。なじませるときは、シワを伸ばすように下から上へ塗っていく使い方がおすすめ。

【POLA（ポーラ） リンクルショット メディカル セラム N】
14,850円（税込） 編集部調べ

「タカミスキンピール」は、角質ケア用の美容液として人気を集めています。一般的なスクラブやゴマージュとは違い、角質を剥がさずにケアできることが特徴。美容液を肌になじませるだけなので、肌に余計な負担を与えずにお手入れできます。乾燥や毛穴の目立ちに悩む人におすすめのアイテムですよ。

使い方は、洗顔後のタイミングで美容液を顔全体になじませて3分待ちます。その後、化粧水→乳液の順番でスキンケアをしてください。

【TAKAMI（タカミ） タカミスキンピール】
5,280円（税込） 編集部調べ

「C10セラム」は、ピュアビタミンC※1とビタミンE※2を配合したスポイトタイプのセラムです。肌に潤いを与えることで、毛穴の目立ちにくい滑らかな肌に導きます。

オバジCセラムシリーズには、「C5セラム」「C10セラム」「C20セラム」「C25セラム」の4種類があり、肌悩みのレベルに応じた選び方が可能。使い方は、朝晩2回化粧水で肌を整えた後のタイミングで、3～4滴程度なじませてください。

【Obagi（オバジ） C10セラム】
4,400円（税込） 編集部調べ

セラムはいつのタイミングでつけるのがベストなのかと、疑問に思っている人もいるでしょう。セラムは美容液と同じ扱いなので、「化粧水→セラム→乳液→クリーム」の順番が一般的。化粧水をしっかり肌になじませた後に、セラムを使うようにしましょう。

数種類の美容液を使うときは、サラッとしたテクスチャーの美容液から順番に使う方法がおすすめです。正しい順番で使うことで、セラムが持つ本来の魅力を引き出せますよ。

セラムを手のひらに適量出したら、両手を使ってセラムを温めてください。セラムは人肌に温めることで、肌なじみがよくなります。肌にしっかりなじませるためにも、温めるひと手間を惜しまないようにしましょう。

温める時間は、5秒程度がおすすめ。手のひらで温める使い方は、セラムだけでなく化粧水や乳液でも応用できるので、日々のスキンケアでぜひ取り入れてみてください。

セラムを温めた後は、両手で顔を包み込むようにセラムをなじませていきます。このとき、手のひらでセラムを擦りこむのではなく、ハンドプレスをするようにやさしくつけていきましょう。摩擦を与えない使い方を徹底することで、肌に負担をかけることなくお手入れできますよ。

顔につけるときの順番は、顔の中央から外側に向かって広げていく使い方がおすすめ。

顔全体になじませた後は、気になるパーツに重ねづけをしましょう。とくに目元や口元は乾燥しやすいパーツなので、セラムをしっかり重ねづけする必要があります。

また、毛穴ケアタイプやエイジングケア※タイプなどのスポットケアに特化したセラムを使うときは、気になるパーツに重ねづけする使い方がおすすめ。 

セラムを使うタイミングは化粧水後が基本ですが、アイテムによっては順番が前後する場合があります。たとえば、ブースタータイプのセラムは化粧水前につけるのが一般的です。また、クリーム状のセラムは、乳液後のタイミングでつけることを推奨しているケースが。

セラムを使う順番やベストなタイミングは各アイテムによってさまざまなので、正しく使うためには商品に記載されている説明書をチェックしましょう。

ここからは、セラムの使い方に関する注意点をご紹介します。1つ目の注意点は、数種類のセラムを同時に使用しないことです。複数の肌トラブルを抱えている場合は、いろいろなセラムを使いたくなりますが、数種類のセラムを同時に使用することで思わぬ肌トラブルを引き起こす可能性があります。

肌に余計な刺激を与えないためにも、1日に使うセラムは1種類に留めておきましょう。

2つ目の注意点は、セラムをつけるときは適正量を守って使うことです。セラムは少量の割に値段が高価なので、もったいなくて少しずつ使いたくなりますよね。しかし、肌につける量が少なすぎるとセラムの役割が十分に発揮されない場合があります。そのため説明書に記載されている使い方に沿って、適正量使うようにしましょう。

また、セラムをたくさんつけたとしても効果は上がりません。一度にたくさんつけるよりも毎日継続してつける方がおすすめなので、つけすぎには注意しましょう。

3つ目の注意点は、セラムをつけた後は乳液で蓋をすることです。セラムを正しく使っても、そのまま何もつけずに放置したら、せっかくの美容成分が逃げてしまいます。美容成分を肌に留まらせるためにも、乳液の油分でしっかりと蓋をしましょう。

乳液をつけるタイミングは、セラムの水分が肌になじんだ後がベスト。水分が残っている状態で乳液をつけると、セラムが薄まってしまう可能性があります。セラムの役割を十分に引き出すためにも、肌になじんだタイミングでつけましょう。

4つ目の注意点は、セラムの使用期限を守って使うことです。セラムの劣化は目視ではわかりにくいですが、一度開封すると徐々に酸化が進んでいきます。酸化が進むと美容成分の品質が落ちて、十分な美容効果を得られなくなる可能性があるため、定められた使用期限を守って使用することが大切です。

パッケージやHPで使用期限が表記されていない場合は、開封後1年以内を目安に使い切るようにしましょう。

セラムとは美容成分を豊富に配合した化粧品で、乾燥や毛穴の目立ちなどの肌悩みに直面したときにはおすすめです。セラムにはさまざまな種類があるので、自分の肌にあったアイテムを取り入れて理想の美肌を手に入れましょう。選び方で迷ったときは、今回おすすめしたアイテムもチェックしてみてくださいね。

また、セラムの役割を十分に引き出すためには、正しい使い方を知っておくことも必要です。使う順番やタイミングを守って、上手にセラムを使いこなしましょう。