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ドライヤーの電気代は高いって本当?1ヶ月あたりの計算方法や6つの節約方法を紹介
ドライヤーは毎日使用するアイテムですが、電気代がどの程度かかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ドライヤーの電気代を計算する方法や、実際に1ヶ月でかかる電気代の目安をご紹介します。
電気代を極力抑えるための方法として、節電につながるドライヤーの選び方や使い方も解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ドライヤーの電気代ってどれぐらい?
知っておこう!電気代の計算方法
ドライヤーの電気代の目安を知る前に、電気代の計算方法を理解しておくことが大切です。
今回は例として、「1時間あたりの消費電力800Wの電化製品を、30分使った場合の電気代」を算出していきましょう。
まず、電気代は「1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(h)×電力単価(円/kWh)」の計算式で算出が可能です。
1時間あたりの消費電力は、電化製品本体に「W(ワット)」もしくは「kW(キロワット)」表記で記載されています。
本体に「W(ワット)」表記で記載されている場合は、「kW(キロワット)」表記に変換しておきましょう。1,000W=1kW であるため、今回の例である1時間あたりの消費電力が800Wの電化製品の場合、「800W÷1000W=0.8kW」というように変換できます。
1時間あたりの消費電力がわかったら、実際に使った時間と掛け合わせて、消費した電力量を算出しましょう。0.8kWの電化製品を30分(0.5h)使った場合の消費電力量は、「0.8kW(1時間あたりの消費電力)×0.5h(使用時間)=0.4kWh(消費電力量)」と計算できます。
消費電力量(kWh)の算出ができたら、契約している電力会社の電力単価を掛け合わせて、電気代を算出しましょう。電力単価は電力会社や契約内容によって異なるので、契約している電力会社のサイトで調べてみてください。
今回は、全国家庭電気製品構成取引協議会の電力単価の目安である「31円/KWh(税込)」をもとに計算します。
その場合、1時間あたりの消費電力800Wの電化製品を30分使った場合の電気代は、「0.4kWh(消費電力量)×31円(電力単価)=12.4円」という計算結果となりました。
よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 2024.01.18
https://www.eftc.or.jp/qa/
【使用時間別】ドライヤーの電気代の目安
計算式を理解できたら、早速ドライヤーの電気代の目安を計算していきましょう。
ドライヤーの消費電力は、TURBO(強温風)が1200W、弱風が600Wとなっているのが一般的です。それぞれを1kWに換算すると、1.2kWと0.6kWに相当します。
そして、それぞれの消費電力(kW)に、全国家庭電気製品構成取引協議会が算出した電気単価の目安である31円/kWを掛け合わせると、1時間あたりの電気代は、TURBO(強温風)の場合で「1.2kW×31円=37.2円」、弱風の場合で「0.6kW×31円=18.6円」です。
上記の内容をもとに1分、10分あたりのドライヤーの電気代の目安を算出すると、次のように算出できます。
風の強さ | 1分あたりの電気代 | 10分あたりの電気代 |
---|---|---|
TURBO(強温風) 1.2kW | 37.2円÷60分=0.62円 | 0.62円×10分=6.2円 |
弱風 0.6kW | 18.6円÷60分=0.31円 | 0.31円×10分=3.1円 |
なお、1年間の電気代は、自分が1回に使用する分数×回数×365日(毎日使う場合)で計算しましょう。
例えば、毎日TURBO(強温風)で3分ドライヤーを朝晩2回使うのであれば、1年間の電気代は「0.62円×3分×2回×365日=1357.8円」と算出できます。その場合、1ヶ月の電気代は「1357.8円÷12=約113.15円」です。
使い方によって変わる?ドライヤーと電気代にまつわる疑問点
ドライヤーのメーカーによって電気代は変わる?
電気代は、1時間あたりの消費電力と使用時間、そして契約している電力会社の電気単価で決まります。そのため、「A社のドライヤーは電気代が高い」「B社のドライヤーだと電気代が安くなる」などのメーカーによる違いはありません。
電気代を意識してドライヤーを選びたい場合は、メーカーではなくドライヤー本体の消費電力を比較しましょう。
例えば同じメーカーのドライヤーであっても、TURBO(強温風)の消費電力が1,500Wのドライヤーと1,200Wのドライヤーでは、1,500Wのドライヤーの方が、同じ時間使用したときの電気代が高くなります。
ドライヤーの消費電力は、各メーカーのサイトで調べることが可能です。電気代が気になる場合は、購入前にチェックしておくとよいでしょう。
古いドライヤーは電気代が高くなる?
ドライヤーがどれくらい古いかにもよりますが、省エネ性能が低いドライヤーの場合、電気代が高くなる可能性もゼロではありません。
省エネ性能が高いドライヤーは、高効率なモーターを使用したり、風量を制御する技術を導入したりしているため、同じ性能であっても消費電力が抑えられるような設計になっていることがあります。
そのため、手持ちのドライヤーが古く、省エネ性能が低い場合は、たくさんの電力を消費してしまい、電気代が高くなる可能性があるのです。
また、そもそもドライヤーが古くなってしまうと、部品が劣化しパワーが落ちる可能性もあります。
一般的なドライヤーの寿命は約3〜4年と言われているため、今のドライヤーをすでに3〜4年以上使っている場合は、省エネ性能が高いドライヤーに買い替えることを検討してみてもよいかもしれません。
ドライヤーはその都度コンセントから抜くべき?
ドライヤーを使い終えたあとに、都度コンセントから抜くべきか気になる方も多いのではないでしょうか。
結論、省エネの観点では、ドライヤーを使い終えた度にプラグを抜く必要性はそこまで高くありません。理由として、ドライヤーの場合、未使用時に待機電力をほとんど消費しないからです。
しかし、消費電力(待機電力)がほぼ発生しないとはいえ、プラグをコンセントに挿し込んだままにしていると火災の原因につながる可能性があるため、ドライヤーを使ったあとはその都度コンセントからプラグを抜くことを推奨します。
待機電力とは、電化製品が使用されていないときにも、コンセントに接続しているとわずかに消費する電力のことです。スイッチを入れたときにスムーズに稼働させたい場合や、電源が入っていないときでも一部の機能を稼働させたい場合に必要になります。