人間は体内の水分がある程度一定になるように、常に調節する機能がはたらいています。しかし、何らかの理由で体内の水分量が過剰になったり、体内での水分の移動が滞ったりすることで皮下組織に余分な水分が溜まってしまうのです。その状態を「むくみ」と呼びます。

夕方になると、足がむくんで重だるさを感じたことはありませんか？足は身体の一番低い位置にあり、重力の影響を受けて身体の水分が溜まりやすくなるからです。横になって眠っていると水分が顔のほうに移動し、その水分の移動が滞ることで起きたときに顔がむくむという現象が起こります。

むくみは誰にでも起こりうる現象ですが、顔のむくみを放置すると頬がたるんだりセルライトがつきやすくなったりしてしまうので、しっかり対策することが大切です。

皮膚の下に余分な水分が溜まってむくんでいると、フェイスラインがもたつく、まぶたが重い印象になるなど、見た目に分かりやすく変化が現れることがあります。

皮膚を圧迫した跡が残るのも、むくみの特徴。起きてからしばらく経っても顔についた枕やシーツの跡が消えない場合や、おでこに指を10秒程度押し当ててその跡が数分経っても消えない場合は、顔がむくんでいるサインです。

むくみには、食生活が大きく関わっています。不足するとむくみが生じやすい代表的な栄養素は、ミネラル・ビタミン・タンパク質です。とくにミネラルの一種であるカリウムは大切な栄養素であり、体内の水分の調節をするはたらきがあります。

また、塩分は水分を抱え込む性質があり、余分な水分の排出を妨げてしまうのです。さらに塩分を過剰に摂取するとのどが渇いて水を多く飲んでしまうため、体内の水分のバランスが乱れてしまいます。そのため、塩分の取りすぎには注意しましょう。

むくみは水分が体内に過剰に溜まった状態であるため、むくまないために水分の摂取を控えようと考える方もいるかもしれません。しかし、水分が不足すると身体は危機を感じ、水分を溜め込もうとはたらいた結果、かえってむくんでしまうことがあります。

時間帯に関わらず、のどが渇いているときは我慢せずに適量の水を飲むことを心がけましょう。